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飛行機撮影のレンズは何ミリ必要?撮影データ98枚で分かった空港別の焦点距離

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羽田空港に並ぶJALとANAの機体
JAL と ANA の機体が並ぶ羽田空港(400mm)Canon EOS R6 / EF100-400mm f/4.5-5.6L IS USM / 400mm / 1/2000秒 / F8 / ISO100 / 2021年11月

空港で飛行機を撮るなら、フルサイズ換算で100〜400mm(できれば500mm)の望遠ズームと、24〜105mm前後の標準ズームの2本があれば、ほとんどの場面に対応できます。

筆者が国内外9つの空港で撮ったポートフォリオ写真98枚の焦点距離を、フルサイズ換算で集計したところ、400mm以下が90%、500mm以下が96%でした。一方で、105mm以下で撮った写真も43%ありました。超望遠ばかりに目が行きがちですが、実際には標準ズームの出番も多いのです。

焦点距離の分布:400mm以下で9割

98枚の焦点距離の内訳です。APS-C のカメラで撮った19枚は、1.6倍してフルサイズ換算にそろえています。

焦点距離(フルサイズ換算)枚数割合
50mm以下2222%
51〜105mm2020%
106〜200mm1818%
201〜300mm1212%
301〜400mm1616%
401〜600mm66%
601mm以上44%

600mmを超える焦点距離が必要だったのは4枚だけでした。ただし、これは「空港の撮影地」での話です。展示飛行を遠くから撮る航空祭では、もっと長い焦点距離が欲しくなる場面があります。

空港によって必要な焦点距離はまったく違う

空港ごとに、焦点距離の中央値(フルサイズ換算)を比べました。

空港枚数中央値最長
シドニー9320mm400mm
羽田14239mm960mm
香港12216mm500mm
アンカレッジ10180mm400mm
成田8149mm400mm
アムステルダム11135mm320mm
フランクフルト10135mm640mm
国内の地方空港1689mm640mm

羽田と香港は撮影地から滑走路までの距離がある場所が多く、200mmを超える焦点距離をよく使っています。一方、アムステルダムやアンカレッジは滑走路の近くで撮れる場所があり、100〜200mm前後で機体が大きく写ります。これから行く空港の撮影地が滑走路からどのくらい離れているかで、レンズの長さを決めるのが合理的です。

羽田空港に並ぶJALとANAの機体Canon EOS R6 / EF100-400mm f/4.5-5.6L IS USM / 400mm / 1/2000秒 / F8 / ISO100 / 2021年11月
100周年ロゴのKLMボーイング787が着陸するCanon EOS R6 / RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM / 223mm / 1/2000秒 / F8 / ISO200 / 2023年4月
左:羽田空港、400mm。右:アムステルダム・スキポール空港、223mm

焦点距離ごとに撮れる写真

24〜105mm:展望デッキ、夜景、空港の景色

展望デッキから駐機場を見下ろす写真や、ターミナルの夜景、機体を入れた風景は、標準ズームの出番です。43%の写真がこの範囲でした。

展望デッキから見下ろす羽田空港の駐機場Canon EOS R6 / EF24-105mm f/4L IS USM / 24mm / 1/1250秒 / F8 / ISO160 / 2022年7月
入道雲を背景に上昇するANAのボーイング787Canon EOS 7D Mark II / EF24-105mm f/4L IS USM / 105mm / 1/2000秒 / F8 / ISO100 / 2021年6月
左:展望デッキから 24mm。右:入道雲を背に上昇する機体。APS-C で 105mm(換算168mm)

100〜300mm:離着陸機を画面いっぱいに

滑走路に近い撮影地なら、このくらいの焦点距離で機体を大きく写せます。

ウミガメの塗装をしたANAのエアバスA380Canon EOS R6 / RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM / 118mm / 1/2000秒 / F8 / ISO200 / 2024年11月
森を背景に離陸するボーイング747ドリームリフターCanon EOS R6 Mark II / RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM / 186mm / 1/4000秒 / F7.1 / ISO250 / 2025年6月
左:成田空港、118mm。右:アンカレッジ、186mm

400〜600mm:遠くの滑走路、誘導路の切り取り

滑走路から離れた撮影地や、誘導路を走る機体を大きく写すときに必要になります。

海の上を着陸に向かうアシアナ航空カーゴのボーイング747Canon EOS R6 / RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USM / 500mm / 1/1250秒 / F8 / ISO160 / 2024年12月
スターアライアンス塗装のANAボーイング767Canon EOS 7D Mark II / SIGMA 60-600mm F4.5-6.3 DG OS HSM | Sports / 600mm / 1/1600秒 / F8 / ISO200 / 2019年4月
左:香港、500mm。右:羽田、APS-C で 600mm(換算960mm)

APS-C のカメラなら「1.6倍」で考える

キヤノンの APS-C のカメラ(EOS R7 など)は、同じレンズでもフルサイズより約1.6倍大きく写ります。100-400mm のレンズなら、フルサイズの160-640mm 相当です。遠くの被写体を大きく写したいときには有利な一方、展望デッキで広い景色を撮るには、より広角のレンズが必要になります。

予算別のおすすめの組み合わせ

予算の目安望遠標準向いている人
抑えめRF100-400mm F5.6-8 IS USMキットレンズまずは空港撮影を始めたい人
標準RF100-500mm F4.5-7.1 L IS USMRF24-105mm F4 L IS USM国内外の空港で幅広く撮りたい人
遠さ重視RF200-800mm F6.3-9 IS USMRF24-105mm など滑走路から遠い撮影地が多い人、航空祭

価格は時期によって変わるため、最新の価格はリンク先で確認してください。

高いレンズは、必要な焦点距離を確かめてから

望遠ズームは高価な買い物です。いま持っているレンズの望遠端で1日撮り、「もっと寄りたかった」と思った枚数を数えてみてください。それが多いなら買う価値がありますし、少ないならいまのままで足ります。行き先によっても変わるので、通う空港を決めてから選ぶのが確実です。

まとめ

  • 空港撮影なら、フルサイズ換算100〜400mm(できれば500mm)の望遠ズームで9割以上の場面をカバーできる。
  • 105mm以下で撮る場面も4割あるので、標準ズームも一緒に持っていく。
  • 羽田や香港のように撮影地が滑走路から遠い空港では、400mm以上が活躍する。
  • APS-C のカメラは、同じレンズで1.6倍大きく写る。

レンズごとの詳しい作例はRF100-500mm の実写レビューで、撮影時の設定は飛行機撮影の設定の目安で解説しています。